一人ひとりに未来を創る力がある テラ・ルネッサンス 1
- 西原 大太郎
- インフィニティ
- 1260円
書評/
「バグジー1」、「バグジー2」に続く、
「心を育てる」感動コミック第3弾。
上記2作を「本が好き!」にてレビューを書いた経緯で
ご指名献本を頂いたので早速読んでみた。(^o^)
テラ・ルネッサンスというNGO団体がある。
ウガンダやコンゴでの元・子ども兵支援や
カンボジアでの地雷除去支援や
日本国内での平和啓蒙活動を行っている。
この組織を大学在学中に設立した鬼丸昌也氏の活動を中心に描く。
これを読むと、日本が「リストラ」「大不況」と大騒ぎしているが、
まだまだ大甘であることと思わずにはいられない。
何より衝撃的なのは、自分の親や友人たちを自らの手で
殺すようにし向けられる子供兵たちの体験談。
戦争がないだけ日本がどれだけ幸せな国だろう。
こんな絶望的な状況にありながら、彼らは
日本の中学生とのビデオレターのやり取りの中で言う。
自分達よりもはるかに物質的には豊かである日本人に
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あなたたちが私達のことを知って、思って祈ってくれたように、
私も日本に住むすべての人が、家族と一緒に、そして豊かに、
幸せに暮らせるように祈ります。それを毎日、続けます。
・・・
きっとその夢は叶うと思うよ。
だって私達人間には、未来を選び取る力があるんだ。
こうしたい、こうなりたい、こう生きたい、こんな事を実現したいと思って、
一つひとつ歩いていけば、必ず夢って叶うものなんだ。
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子供というのはどれだけ逞しいのだろう。
大人の方が教えられる。
「心を育てる」感動コミックの名に相応しい良作。
コメント
コメント一覧 (2)
> 全く知りませんでした。
私もこの本で初めて知りました。
この年齢になっても、
まだまだ知らない世界がたくさんあるものです。
> どんな状況でも衣食住がまかなえている私たちは
> それから比べるととても幸せ者ですよね。
全くです。
ですからそんな彼らからすると
こんな天国のような国にいる我々が
年間3万人も自殺すると聞いて
腰を抜かすほど驚くわけです。
もったいない、と。
> そんな子供達が身勝手な大人の犠牲になっているなんて、
> 哀れでなりません。
素手で戦争はできないので、
武器を売買する「死の商人」たちが悪の根源とも言えます。
ただ儲けるためなら何でもする人はいつの時代にもいるので
そういう人は「天網恢々疎にして漏らさず」であると信じて
自分はそういうことをしないと、
心に決めて生きていくしかないでしょうね。
>テラ・ルネッサンスというNGO団体がある。
全く知りませんでした。
リンクにあるサイトを見てみましたが、
「オーケストラの指揮法」の著者、高木善之さんと通じるものがありますね。
http://www.chikyumura.org/
>これを読むと、日本が「リストラ」「大不況」と大騒ぎしているが、
>まだまだ大甘であることと思わずにはいられない。
世界にはいまだに戦争やテロにおびえている人々、
飢餓に苦しむ人々など不自由な生活を送られている方が
大多数ですからね。
どんな状況でも衣食住がまかなえている私たちは
それから比べるととても幸せ者名ですよね。
>子供というのはどれだけ逞しいのだろう。
>大人の方が教えられる。
ピュアな子供達の視点は見習うべきところが多いですよね。
そんな子供達が身勝手な大人の犠牲になっているなんて、
哀れでなりません。
私を含め大人はもっと考える必要ありですね。
素晴らしい本の紹介、ありがとうございました。