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先日、Potcat当選した景品をもう送ってもらえたので
早速鑑賞してみた。

おくりびと [DVD]おくりびと [DVD]
出演:本木雅弘
販売元:アミューズソフトエンタテインメント
発売日:2009-03-18
おすすめ度:4.5
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結論から言うと、無茶苦茶面白い。\(^o^)/
この映画のヒントになったと言われる納棺夫日記も読んでみたが、映画の方が100倍も面白い。

なんといってもモックンである。
専門の目から見ても「そのままプロとしてやっていける」
と言わしめたモックンの納棺師としての立ち居振る舞い。
指の先まで意識が行き届いた、凛とした仕事ぶり。
一曲の舞いを見るようで、荘厳で美しい。
この映画以後、納棺師希望者が激増したそうだが
それも頷ける。

また原作では作家からの転職だったが、
映画ではチェロ奏者からの転職に設定が変更されていた。
そのチェロ演奏も吹き替えを使わず、
音だけは差し替えたものの、
すべてモックン自らが実際に演奏していた。
これも指導者が驚愕するほどの練習量で、
プロ顔負けの演奏をこなす。
オーケストラの中で実際に混ざって演奏している映像が
あるのだが全く遜色ない。
手の動きが他のプロの演奏者とピタリと一致しているため
違和感が全くない。
モックンの評価が鰻登りなのも当然だろう。

モックンの上司役の山崎努の演技もいうまでもなく
抜群にいい味を出しており、モックンとの絡みは
見事という他ない。

モックンの妻役の広末涼子も
最初、納棺師という仕事を蛇蝎のように嫌っていたが、
夫の真摯な仕事ぶりを見ていくなかで
徐々に偏見が解け、理解していく姿を
好演していた。
健気で美しかった。

開始10分ですっかり客の心をわしづかみにし、
前半はコメディタッチの笑いが中心。
途中から次第にシリアスになり、
最後は感動の嵐で号泣。
2時間以上の大作ながら、全く飽きることなく
一気呵成に流れていく。
DVDながら途中トイレに行くのも惜しい。

余りにも感動したので、2日連続で見てしまった。(^_^;)
私にこんな気を起こさせる映画は極めて稀。
2日連続で見ると、細かいところで幾重にも
布石が置かれていて、
「この1カットはあのシーンに繋がるのか!!」
とよくわかり、一層楽しめた。

さらにメイキング映像を見て、
裏方の方々のご苦労を知ると一層
この映画を愛おしく見られるに違いない。(^_^)

ところで、映画を見ながら、
家族3人で不思議に思った事がある。
それは、世間一般が「納棺師」という職業を
どうしてそんなに忌み嫌うのだろうか?という点。
このあたりの感覚が我が家と世間一般では
大きく乖離しているような気がした。

なぜだろう?
理由は二つ浮かんだ。
ここ数年で身内を二人(実父と義母)続けて失い、
「死」をかなり身近に感じていることがひとつ。
他の一つは、江原さんや正観さんの著作から
「死」は終わりでなく、単なる通過点であり、
むしろ「あの世」こそが「本来の世界」である
というような認識が家族皆にあるからではないか。
映画の中でも「死は皆くぐるべき単なる門だ」
というセリフがあった。

小説より映画の方が、私の「死生観」に近く
腑に落ちる部分も多かった。
実質的原作と言われている「納棺夫日記」だが
内容は相当異なる。
その相違を比べるのも面白いが、
もしどちらか一方だけを選ぶとしたら
文句なく映画の方を推薦したい。

美しい日本の風景とチェロの音色とが
美的背景を華麗に彩っている。
これまで私が見た映画の中でも3本の指に
入るであろう傑作。
すばらしい作品でした。
これをタダで見れるなんて、
Potcatさん、本当にありがとうございました。<(_ _)>