大学を退官し、念願だったスピリチュアルケア研究所を開設された、
飯田史彦先生の最新刊。
スピリチュァリティ・カウンセリング
飯田 史彦
PHP研究所 ( 2009-12-22 )
ISBN: 9784569776958
おすすめ度:アマゾンおすすめ度

27年間に及ぶカウンセリングでの実体験をもとに
「スピリチュアリティ・カウンセリング」の模様を
紙面で再現している。

前半は同じ状況でありながら、後半からは要因に応じて
異なる結論に流れて行くストーリー形式の展開。
1)つながり錯誤
2)多重人格
3)脳の機能障害
4)残存思念
5)実存思念
5つのパターンが挙げられている。
詳しくは本書をお読みください。(*^^)

僅かな現象の相違によって、その症例を引き起こす要因の
違いを見つけるプロセスが興味深い。
数千の症例を臨床体験されている著者だけに
その説得力は抜群。

中でも白眉なのは、最後の朗読劇の原作シナリオ。
これは著者のメッセンジャーとしての活動を演劇で
表したもので本邦初公開。
実際に体験した者でないと決して書けない内容。
死んじゃった後に、すべての仕組みが明らかになって、自分が仕掛けておいた学びのプラグラムが見えてきた(P.261)

わかりやすく言うと、自分で仕掛けておいた試験問題みたいなもんだね(P.262)

死んでみると、人生のあちこちに仕掛けてある試験問題の大切さが、とってもよくわかるんだ(P.262)

私も自分で仕掛けておいたテストをぜひ確認したい!!
光になるのも楽しみ!?(^^;)

尚、著者は「スピリチュアル・カウンセラー」と
「スピリチュアリティ・カウンセラー」を峻別する。
前者は「霊的能力を用いて」依頼者を救う。
江原さんあたりが最も有名。
後者は「依頼者の精神性」を健全に保つことを目的とする。
著者は後者であることを強調する。
真に人を救うのは、薬や奇跡やスピリチュアルな力でなく、「愛情」と「希望」なのです。未来への希望を抱いていただけるよう導くこと・・・それこそが、スピリチュアリティ・カウンセリングの方法にほかなりません。(P.305)

前者はその能力を持っている人しかできないが、
後者ならだれでも可能なはず。
皆が「スピリチュアリティ・カウンセラー」として
自分のまわりの人々を助けてあげられるように
今後、詳細な分析や指導法を随時発表されていくとのこと。
続編も大いに期待したい。

飯田先生の本はいつも温かさに包まれて、
先生のお人柄をそのまま映し出し、感動至極。
人生のあらゆる局面は意味があり、
自分で書いてきたシナリオであることを再確認できる。
何が起ころうとも笑顔で顔晴っていこうo(*^▽^*)o~♪
と、思える。

必読といっていい。

2010年度ブックレビュー#005