子どもに教えてあげたいノートの取り方
本が好き!よりご献本頂いた。(^人^)感謝♪
子どもに教えてあげたいノートの取り方
- 高濱正伸_::_持山泰三
- 実務教育出版
- 1470円
書評

昨年話題になったので、「東大合格生のノートはかならず美しい」を以前読んだことがある。
確かにキレイなノートではあり、
目の保養にはなったが、自分で実際にノート作成する
上では正直余り参考にならなかった。
それは著者自身に某かの指針があるわけではなく
「キレイ」に見えるノートを収集し、
その特徴と傾向を表面的に分析したに過ぎないから。
一方、本書。
著者は算数オリンピック委員会理事。
花まる学習会代表。
残念ながら、指導のキャリアが「東大生のノート」の著者とは
比較すべくもなく、哲学の差がその著書に如実に現れてしまっている。
英数国社理5科目毎に、ノート作りのポイントを掲げ、
子どもたちの実際のノートを写真で見せながら説明する。
どの教科も4種類のノート作成を推奨していることには驚いた。
すなわち、「授業」「演習」「知識」「復習」。
それぞれに重点が異なり、それに応じてツボがある。
また「キレイに書きなさい!」
親からそう指摘されてきた子が学力不振に陥る原因が
本書で明確に示されている。
さらに驚嘆すべきは、例示されているノートのレベルの高さ!
主に小学生のノートだが、おそらく難関中学校受験生なのだろう、
中学生はもちろん、下手な高校生でも太刀打ち出来ないような
内容が見事なまでにまとめられている。
ノート作りと同時に科目毎の勉強方法も集約し、
最終章では子どもを勉強好きにするための
親へのアドバイスもまとめている。
題名は「ノートの取り方」となっているが、
題名以上の広い範囲をカバーした充実の一冊。
小中学生のお子さんを持つ、教育に関心のある
親御さんには必読といってよいだろう。
2010年度ブックレビュー#047
コメント
コメント一覧 (2)
> でも4冊とはいきませんが、私の高校時代の数学の先生に、
> 授業用のノートと問題など演習をするノートは
> 分けるようにと2冊作らされたのを思い出しました。
そうなんですか!?
素晴らしい先生ですね。
(^-^)//""ぱちぱち
> 数学は美ですから・・・とのことです。
数学がとびきりできる私の友人も
「数学は美だ」と言っていました!!
出来る人は数学を「美」として捉えるんですね。
私のようなバリバリの文系人間には
理解を超えた世界観でした。(笑)
効率的に勉強するためには
上手なノート作りは必須のようですね。
しかし、1教科に4種類のノート作りを推奨とは私も驚きです。
でも4冊とはいきませんが、私の高校時代の数学の先生に、
授業用のノートと問題など演習をするノートは
分けるようにと2冊作らされたのを思い出しました。
授業でのノートは雑でもいいから
必要と思ったことはどんどん書いていき、
問題を解くノートは綺麗に美しく書きなさいと。
数学は美ですから・・・とのことです。
>最終章では子どもを勉強好きにするための
>親へのアドバイスもまとめている。
最終章は親としては一番知りたいところですね。
この章を読むだけでも本書は買いのようですね。
興味深い本の紹介をありがとうございました。