私が受験生だった30年以上も昔、英語の参考書といえば
試験にでる英単語」で語彙をおさえ、
英語の構文150」で基本構文をつかみ、
英文法頻出問題演習」で文法を整理し
英文解釈教室」で解釈法をマスターすれば
偏差値70は取れた。
30年前はそれで完璧だった。

しかし、その後も受験英語の進化は進み、
単語集では「システム英単語 Ver.2」、英文法では「英文法講義の実況中継」と私たちの受験生の時にはなかった新しい視点の英語参考書の名著が次々に発刊されてきた。

そして今新たに英語参考書史上、必ずや名を残すであろう名著が登場した。


第1章の「現在形」からいきなり衝撃的説明。
現在形とは「現在/過去/未来形」と考える


What do you do?
あなたは何をしますか
ではわかりにくい。
過去も現在も未来も何をしますか
→職業なんですか
となる。

なるほど!!
何とわかり易い説明だろう!
現在形を見たらいつも「現在/過去/未来形」だと考えれば
すべて納得がいく。

こんな調子で英文法の主要な単元をすべて
斬新な視点から解きほぐしていく。
私も英語教師時代、「丸暗記」でなく、
「理解」し「納得」できる英文法を構築しよう
という視点で教えてきたつもりだったが、
この関先生のようなレベルまでは到底及んでいなかった。

使われている英文も決して難しい例文ではないので
高校一年生レベルでも十分理解できる。
なにより、英語を「理解する」ことが、どれだけ面白く、
知的興奮に満ちた作業であることが納得出来るだろう。

こんな知的世界を開拓してくださった、
関先生には心から拍手を送り、感謝したい。

英語が苦手な高校生(中学生にはちょっと無理)諸君には
本書は絶対の自信をもって推薦したい。
英語を見る目が100%変わることを保証する。
「世界一わかりやすい」の名は決して誇張でない!!

尚、関先生の授業をDVDで見ることができる。
世界一わかりやすい英文法の授業」。
わずか90分なので、むろん本のすべては含まれていない。
1.はじめに
2.時制
3.助動詞
4.熟語
5.助動詞
6.可算名詞
7.まとめ
の全7章構成。
TSUTAYAでレンタルできる方は見る価値充分にあり。

2011年度ブックレビュー#009