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「里山資本主義」とは「かつて人間が手を入れてきた休眠資産を再利用することで、原価0円からの経済再生、コミュニティー復活を果たす現象。安全保障と地域経済の自立をもたらし、不安・不満・不信のスパイラルを超える。」とその帯にある。著者の造語である。

換言すれば、「田舎資本主義」とも「田園資本主義」と言えるかもしれない。
アメリカ型「マネー資本主義」の対蹠点にある。

都会的で、冷血で、弱肉強食の世界がマネー資本主義とすれば、
田舎的で、人懐っこく、相互扶助の世界が里山資本主義である。

暑い時ににエアコンでガンガン冷やすのが前者。
簾を掛けて風鈴で涼むのが後者。

「成功者」が求めるのが前者とすれば、
後者を極めると「成幸者」となるだろう。

ただし、著者は前者がダメで後者が良い、と無条件に後者を礼賛しているのではない。
100%前者を推し進めるのではなく、前者を補完する形で後者の存在意義も認めよう、とする立場。

もちろん机上の空論でなく、オーストリアや岡山県で行われている、「里山資本主義」の数々の実例を紹介している。
確かにマネー資本主義にはない、自然を生かした「もったいない」精神に満ちた取り組みである。

その意味で、「里山資本主義」は決して新しい試みでなく、
むしろ昔の日本人なら当たり前にやってきた自然と一体化した、人情味あふれる、生活習慣の復活といってよい。

都会大好きな方には受け入れがたい思想かもしれない。
が、すでに里山に近い片田舎に生活する私には無理なく受け入れられる。

里山資本主義、大賛成。\(^o^)/