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2024大学入試シリーズ#03 東京都市大2/1

1.長文「笑いの医学的効能」内容一致・語彙
2.長文「バードウォッチングの勧め」適語補充
3.長文「先延ばしの隠れた要因」内容一致
4.会話4題
5.整序

1.はなかなかの長文だが、「笑いの効能」という非常にポピュラーなテーマなので、
内容理解は平易。
2.は「バードウォッチングの勧め」という珍しい話題。内容は面白かった。
結構いやらしい単語も含まれた適語補充だが、選択肢に不要な単語は含まれていないので消去法で絞り込んでいけば何とかなる。prior knowledgeがつながったときは感動。
3.はProcrastination(先延ばし)がいきなり出たのには驚いた。このレベルの大学でも出題されるほど有名な単語になったのね。もっとも本文中でrefer to で言い換えてくれているので知らなくても問題は解けるだろうが、知っていた方がいいことは言うまでもない。
「コロナ禍では提出課題が多すぎる」というのは私にとっても耳に痛い話題。
最新のテーマだな。
4.の会話もわかりやすい。
5.の整序は「ラムネの穴」の起源を日本語で説明した後の整序問題。面白い話だったが、整序問題そのものは極めて初歩。この話、いる?って感じ。(笑)

内容把握が主で文法はあまり重視していないようだ。
全般的には基本的な良問。

主観的難易度:★★

初めて解いた札幌医科大。

長文2題。
医学部といえども、大問1は社会科学的な内容。
「全体主義」に関する評論。
医学部受験生にこのような内容を読ませるという視点が面白い。
それほど抽象度は高くないので、これくらいは読めてほしい
ということか。
W大のような無茶苦茶専門性の高いものはない点は評価できる。

大問2は、「頭をつかうとボケ防止になるよ」という、
お決まりの評論。
こちらもそれほど難易度は高くない。

長文読解、整序、空所補充、英作文と
様々な分野がほどよく散りばめられている。

偏差値60位の学生が練習するのに手ごろな良問。

今日は筑波大に挑戦!
この大学もおそらく初めて触れる。
まずは、長文2題。
大問1は「ある単語の音とその音から連想される形」という
非常に面白い内容。ワクワクしながら先を読み進めた。
いい問題。和訳でなく内容説明なので、答案も書きやすい。

大問2は「子守唄について」
単なる「音楽」というだけでなく、もっと深い精神的な安らぎ、
という側面に光を当てる。
これも面白く読めた。
内容説明(4問)、空所補充選択(3問)、動詞の語形変化を伴う空所補充(1問)
と様々なバリエーションを散りばめるが、内容が理解できれば正解にたどり着ける。
無理のない良問。

大問3は語句整序と英作文。
語句整序は長文の中の一部分が問題になっているが、
長文いらなくないか!?(;^_^A
長文は読む必要なし。(笑)

英作文も「インターネットが与える影響」を80文字で。
今どき典型的な問題。

これで120分なら極めて良心的。
きちんと勉強して実力のある人が受かり、足らない人は落ちる。
英語力をきちんと反映してくれる。
勉強しがいのあるいい大学だ。

嫁と国取りゲームをしている関係で、いろいろな県の入試問題を解く必要があるため、
今まで一度も解いたことのない県の大学を優先的に解いている。
今日は新潟大。
多分、生まれて初めて解く大学だと思う。
自分で行こうと思ったこともないし、教え子の関係で
解く必要に迫られたこともなかった。
初めて解く大学は新鮮だ。

問題を概観してして驚いた。
和訳(説明)と英作文の2種類しかない!!
前置詞の穴埋めや内容一致という定番問題が全くない。

和訳と英作文のみは京都大学の専売特許か思っていたが
新潟大もそちらの路線とは知らなかった。(笑)

もちろん、形式は同じでも長文の内容の抽象度は全く異なる。
新潟大は「じゃがいもの収穫と栽培方法」「肥料としての廃棄物」
というわかりやすい内容。
英作文も書きやすい。

きちんと英語を勉強すれば、確実にそれが点数に反映する良い問題。

国立大シリーズ第5弾「東北大」を解いてみた。
問1は、流行りの「人間の思考とコンピュータ思考の相違」
なかなかの長文だったが、専門用語もなく、読みやすい。
和訳と内容読解が中心。

問2は「イケメン基準の変化」
珍しいテーマで読んでいて面白かった。
過去のイケメンの代表例として「ピアース・ブロスナン」の名前が
出てきたのには驚いた。入試問題で彼の名前を見ることになろうとは!
この俳優を知っている高校生は1%くらいだろうが。。。(笑)
ただ、設問には直接関係ないから知らなくても全く問題はない。

問2は語彙問題が中心。基本単語が多いが
scrutinisedは英検1級レベル。
昨年だったら答えらなかったな。(;^_^A

問3は会話文、だが実際には簡単な熟語。
熟語はこれくらいのレベルがよい。
早稲田は鬼。
自由英作文は3つのアルバイトの条件を読んだうえで、
どこで働きたいかを書かせる問題。
面白いし、これなら書きやすい。

問4は整序と英作文
整序は2語不要単語があるので、なかなか難易度高くて面白い。

全体的に、個性的な出題形式ではあるものの
実力があれば、点数が取れる良問揃い。
国立大はどれも解いていて楽しい。\(^o^)/

数年ぶりに北大を解いてみた。
久しぶりに解いたら随分と難しくなった印象。

長文2題と会話文と英作文。
和訳、適度補充、内容一致と幕の内弁当のように
必要なものはすべて詰め込まれている。
この量で90分というのはなかなか。

長文の内容も読みごたえがあって楽しい。
大問1「メディアによるステレオタイプ化の弊害」
大問2「科学技術の進歩と言語消滅」

国立大らしい、骨太の良問。
これで不合格なら、ただ単に英語力不足と、諦めがつく。(笑)

いつもは国立大は東大と名大で終わっていたのだが
今年は不思議と時間があったので、京都大を解いたみた。

40年以上前に大学入学後、趣味で入会してZ会のA科。
そのスタイルと全く同じだったので笑った。
あの頃から全然変わっていないのか!?
東大が時代の流れとともに問題の形式を変えてきたのに
京大は「英文和訳」と「和文英訳」という受験英語の王道を
ひた走っている。
その志に共感。

形式は同じでも中身は時代を映す。たとえば
It isn’t that our total engagement with all this information is any less, but rather that as the information competing for our attention becomes denser our attention gets spread more thinly.

It is not that…「ただ…というわけではない」
なんて構文は45年前の参考書には載っていなかったと思う。
記憶にないなぁ〜。
not...but rather
our total engagement 名詞構文の訳し方
の視点も面白い

英作文の「情けは人の為ならず」も面白い。
本当の意味を知らない若者も多いというので
英語力と同時に国語力も測れよう。(笑)

私がずっと続けてきた、日々単語熟語を覚え、辞書を引き引き英文をひたすら和訳していく。
地道な英語学習の王道のようなこの勉強が日の目を見るとしたら京大のような問題だろうな。
今、もし英語だけで受験できるとしたら、東大よりも間違いなく私は京大だな。(笑)

国立大学シリーズ第2弾は東京大学。
形式は例年通り。
難しい単語を散りばめることで安易に
難易度を上げる気がないことは
cellphone「携帯電話」やapp「アプリ」にまで
注を付けていることでも明らか。

2題ある整序問題も難しい単語は一つもないのだが、難易度高い。
1つ間違えた。(;^_^A
正誤問題は今年は3分で解いて3つ正解したので、良しとしよう。(笑)

今年の英作文は書きやすい。

全般的に英文の内容はどれもわかりやすく、読みやすい。
ただ、これを実質90分で解くとなると、英語と同程度の国語力が必要。
慶応・医の方が英語のテストを解いた!という気がする。(笑)
純粋に英語力そのものより、総合的な知的レベルを測るクイズをやっている気分。
ただ、共通テストよりは英語力を測れるだろう。

解き終えた後は爽快感だけが残る。
早稲田大を解いた後のような疲労感が全くないのはなぜだろう!?(笑)

今度は国立大の入試に挑戦。
まずは名古屋大。
私が45年前に受けたときには滅茶苦茶
難しかった印象があるが、さすがにこの年で
解いてみると簡単に思える。(笑)
語彙力増強が英語力向上の最短かつ確実な方法であることを確信。

1と2は長文。その中で和訳や整序、空欄補充などを散りばめている。
記号問題より、記述が多いのは国立らしい。
ただ整序問題は先日の慶応・医よりも平易。
模範解答がまだ出ていないので正解かどうかはわからないが
多分正解だろう。この順番しかありえない。(笑)

3の会話文も下線部分の気持ちはどれか?と
表面上の単語の意味でなく、言外の気持ちを問う問題は面白い切り口。

4は名大恒例の表・グラフを分析する英作文。
ただグラフの読み取りも難しくなく、文字数も30〜50字と
比較的短いので容易。

全般的に、癖のある設問もなく、素直で解きやすい良問。



慶応大の医学部を解いてみた。
長文2題と自由英作文1題。
長文のテーマは「サウンドスケープ」と「日本の未婚状況」について。
ともに初めて知った内容。

大問1 「サウンドスケープ(音風景)」という用語を初めて耳にした。
「音」が生物の生存に大きな影響を与えているという話。
生活音があることで他の生物も集まってくる。

大問2 高齢化社会であることは有名だが、隠れた事実として「独身者」も
増えているという。しかし、それは今に始まったことではなく、
江戸時代も実は独身者が多かったという話。
寿司屋や一杯飲み屋はそうした独身者の需要を満たすために発展した。

2題とも知的刺激に満ちていて非常に面白い。
これこそ受験英語の本質である。

大問3 自由英作文も「若者の留学意欲の低さ」について。
これも書きやすい。
英語力の低さや経済的理由もあろうが、
要は、日本国内ですべて事足りているので、
わざわざ外国に出ていく必要性も必然性も感じない、
というのが本質ではないか。ある意味、幸せなことだ。

それに若者が留学に余り興味がないことは今に始まったことではない。
40年以上も前に故・渡部昇一先生が大学院生の教え子が留学に
行きたがらないことを嘆いていたのをどこかで読んだ記憶がある。
上智大学の学生ですらそうなのである。況や一般の学生をや。(笑)

共通テスト、早稲田大を解いた後となると、
やっと普通の英語の問題を落ち着いて解いている気分になれる。
これこそが正統な英語の問題、王道的出題である。
滅茶苦茶難しい英単語を使って、安易に難易度を上げるといった姑息な手段は使わない。
簡単な単語しか使っていないが、1-7や2-6の整序問題など見事な出題である。
平易な単語のみで英語力を測るには出題者側の知的格闘が必要である。
早稲田大はそれを放棄し、慶応はそれを誠実に実行している。
100年後両校がどうなっているかが楽しみである。
そのころ私はこの世にはいないから確認のしようがないけれども。(笑)

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