Ordinary

日常生活の些細なことに幸せの種を見つけて楽しんでいる平凡なオヤジの視点

タグ:大学受験

今年の共通テストを解いてみた。
昨年に輪をかけて、酷い問題になった。
悪化の一途。
情報処理のテストで、英語のテストではない。
あれでは英語力を測れない。
文科省は一体どこに向かおうとしているのか!?

小学校から英語を始めたおかげで、中学校の英語が必要以上に難化した。
「小学校から英語を学習しているのだから、これ位はできるよね」
ということだろうが、小学校の英語の授業なんて
会話と単語遊びでお茶を濁しているに過ぎない。
そのうえ、大学入試がこれではまともな英語力は育たない。
中学と高校の英語を文科省はつぶす気なのか!?
たまたま、今日、昨年度の慶応大・医学部の問題を解いた。
50年前の問題と言ってもいい位、私自身が解きなれた典型的な
英語の問題。

文法・語彙・英作とすべての技法を測定できる見事な問題。
大問1 「サウンドスケープ(音風景)」という概念。
「音」が生物の生存に大きな影響を与えているという話。
生活音があることで他の生物も集まってくる。

大問2 日本は高齢化社会であることは有名だが、隠れた事実として「独身者」も
増えているという。しかし、それは今に始まったことではなく、
江戸時代も実は独身者が多かったという話。
寿司屋や一杯飲み屋はそうした独身者の需要を満たすために発展した。

2題とも知的刺激に満ちていて非常に面白い。
これこそ受験英語の本質である。
共通テストの対極にある。

少しはまともな文部大臣になって、この混乱極める英語教育を
正常化してくれないか・・・
可哀そうなのは、何も知らずに学ばされている中高生たちだ。




Marchくらいまでなら、「システム英単語」を完璧にしておけば
なんとかなるだろう。
しかし早慶となると、それではとても不十分。
やっと早慶受験者にピッタリの英単語集の登場だ。

2年生までで「システム英単語」または「Target1900」を終え、
3年の1学期から本書を完璧にする、くらいの作戦でいいだろう。
問題集も付属して、非常に実践的。

文字が小さいのは老人にはつらいが、若い受験生には問題ないだろう。
早慶受験生の単語集バイブルとなること確実な一冊。

蛇足ながら、英検1級の1番の語彙問題の問題集としても使ってもいいだろう。

ただ間違っても、「システム英単語」すら終わっていない者が
手を出してはいけない。
自信喪失、呆然自失なること必至。

昨年末から2か月間だけ教えた生徒から大学合格の連絡を受けた。
3戦全勝だったらしい。
本人が一番驚いていた。(笑)
学校内でも最底辺で、英語は特に苦手意識が強かった。

共通テストは80/200だったので、本人は焦っていたが、
大学の2次試験と共通テストは全く別物だから気にするな、と
過去問の文法問題を徹底的にをたたき込んだ。
システム英単語も毎回200個ずつ暗記してきた。
言われたことをそのまま素直に実行し続けた。

性格の素直さは、勉強でも活きる。

半世紀以上生きてくると、色々理不尽な現実に遭遇することがある。
今日その1つを体験した。

私自身でなく、教え子(正確には、教え子になるはずだった子)のこと。

中2までアメリカにいたので、英語はペラペラだけれども
日本語が覚束ない生徒・高3女子。
通っている高校で受験指導が全くされず、模試を一度も受けず
共通テストの願書すら提出していない、という。
帰国子女なら共通テストなんて一番得意とするパターンじゃないか!?

模試を受けていないので実力が正直わかないので
まずそれを把握して、いくつかの候補から彼女の一番得意な
形式の大学を見つけて指導してほしい、との依頼。

すぐに過去問をチェックしたところ、名古屋外語大あたりなら
長文と会話文が多く、コテコテの文法問題もないので
このあたりから初回いこうかと考えていた。

ところが、今日本部から連絡が来た。
「高校の進路指導で一般受験は許可しない。指定校の●●大の推薦にしなさい」
と言われ、本人の受験する気持ちが完全に折れてしまったので、
指導はキャンセルとのこと。

はぁ〜〜!?
って感じ。本人の意思と関係ないところで、
こんな無茶苦茶な進路指導があっていいのか!?
又聞きなので、詳しいことは不明だが、
腑に落ちないことは確か。

今日から12月。師走である。
例年のことながら、入試に向かってラストスパートの時期である。
31日まで休みはほぼない。
その名の通り、教師が多忙を極める時期。

今年は大学受験生は4人担当。
偏差値60台が1人、50台が1人、あとは40台。
全員、共通テストを受験する。
正直、偏差値40台の子はReadingよりListeningの方が
点が伸びやすい。ただ、私立のことを考えると
Listeningばかりもやっていられない。(;^_^A

入試制度の大変革の上に、武漢肺炎も重なり、
今年の受験生は運が悪いとしか言いようがない。
全員条件は同じと言えば、同じだが。
いずれにせよ、この2ヶ月がヤマ場。
ベストを尽くす。

モリテツ先生がいなくなって空中分解してしまうのではないか、
と心配したただよび英語編だが、次の先生がまた凄い先生だった。
寺島よしき先生。

息子がわかりやすいというので、試しに見てみたら感動した。
寺島よしきのIntensive reading
非常に論理的でわかりやすい。
「英文解釈教室」の入門編といった感じ。
モリテツ先生とは対照的。(笑)
私の指導スタイルも彼に近いので親近感が持てる。
さすが関先生と人気を競い合ったというだけのことはある。

こんなすごい授業が無料で聴けるのだから素晴らしい。
しかし、コメント読むと、文句たれているウマシカな輩がいる。
この授業の凄さがわからないとは、救いようがない。(笑)

教え子の志望校が180度変わったので、それに対応するため
早速準備を始める。
まずはTEAPの見本問題を解く。
まず、Readingから。

英検と上智大が共同で作成したというだけあって、
なかなか面白い。
英検に必ず登場する、訳の分からない固有名詞を乱発して
難易度を上げる、といった姑息な手段を使っていない点がいい。

表とグラフの問題は、問題文に直接書いていないことでも
グラフから論理的に導き出せることなら正解になる、
という点が面白い。

後は内容がすべて大学生に関連するようなテーマに
限られている点も素晴らしい。

問1の語彙問題は英検の形式を踏襲しているものの
語彙レベルは2級程度。準1級よりはるかに簡単。
長文の難易度もほぼ2級程度。
準1級合格者なら恐れる必要は全くない。
Readingに関しては。(笑)

あの日に購入して
すぐに読み始めて今日とりあえず1周目が終了。
1日1セクションずつ読了。

90%以上は知っている単語だが、ジャンルごとに
まとめてくれているので、知っている単語を
整理して覚えるのにとても合理的。

すぐに明日から2周目に投入。
今後はもう少し細かいところまで読んでいく。

鉄緑会東大英単語熟語鉄壁 [ 鉄緑会英語科 ]
鉄緑会東大英単語熟語鉄壁 [ 鉄緑会英語科 ]

かねてより噂には聞いていた単語集。
なかなか手を出すタイミングがなかった。
が、今年の教え子の受験シーズンも峠を超え、
私自身の勉強タームに入ったので勉強を開始した。

わが受験生時代は「試験にでる英単語」一択だったが、
その後も数々の有名な単語集が出版されている。
教え子の学校で使用している単語集として、
「システム英単語」「Target1900」「速読英単語」等に
これまで触れてきた。

いずれもそれぞれの特徴があるが、この「鉄壁」は
そのいずれとも異なる。
まずはその分量。600ページを軽く超える。
テーマごとにセクションが分けられ、類義語と対義語が並ぶ。
さらにイディオムも。
各セクションの終わりにはまとめの小テストが配置され
確認できるようになっている。
こんな単語集はない。
とにかく情報量が多い。
「鉄壁」という看板に偽りはない。

その中でも一番画期的なのは、単語のイメージを捉えやすくするために
「イラスト」が至るところに描かれていること。
私は、P.17の"vague" "obscure" "ambiguous"のイメージを見て、驚愕した。
これらの単語は「漠然と、あいまいな」という訳語をあてていたが
コアの意味の違いが図によって明確に理解できた。
素晴らしい!
これだけでも本書を買った意味があった。

毎日1セクションずつ読むことを日課にしている。
読み物としても最高に楽しい一冊。

唯一のマイナス点は、東大受験生レベルがメインターゲットなので
残念ながら、私の教え子たちに推薦できる代物ではないこと。(´;ω;`)

5
先日会った友人(同級生)の長男が
この春、大学に合格した。
地元の有名な国立大学で、
30年前私もその友人も不合格となった因縁の大学。(笑)
「敵討ちができた」と皆で喜ぶ。

しかし、喜んでばかりもいられない。
大学へ行くにはお金がかかる。
自宅からは通えないので、下宿生活。
彼は一番上が大学1年、真ん中が高校1年、
一番下が中学2年とあとまだ2人も大学入試を
控えた子どもを残しているので、もう青息吐息。
「キツイ、キツイ」と溢すことしきり。

自分が受験生の時には
勉強することだけで精一杯で
経済的なことなど全く考える余裕など
なかったが、いざ親になってみると
子どもには経済的な心配をさせずに
勉強に専念させてやりたいと思う。

ということで、読んでみた。(^_^;)


以前読んだ「ぐうぜん東大に合格させる法」や
大金持ちも驚いた105円という大金」の著者。
予備校の先生で、
私自身の今の生活とオーバーラップする部分が多いので、
読みやすい。年齢は一回り以上著者の方が上なので
ちょうどよい先輩のアドバイスを聞く気分。(^o^)

様々な苦労を重ねている著者のこと。
単なる「大学行くのに必要な経費」の話から発展させ、
「家族の絆」や「お金の大切さがわかる子どもの育て方」
まで幅広く説く。

前掲書同様、著者の豊富な実体験とそこから
導き出された「タダで大学を卒業させる法」ベスト5、
苦労人の教え子との座談会など引き出しは多数。
大いに参考になる。

ついに4年生大学の進学率が日本史上初めて50%を超えた。


たしかに私が教えている大学生もみても
学力的に?と思われる学生がいないでもない。(笑)
二人に一人が大学に行くようになれば
親の経済的負担が益々大きくなる。
今のような不景気な世の中なら尚更。

「それでも大学には、行かせたほうがいい!」
と著者はいう。
子どもがそれを望むなら、と言う条件付きで
私も全く同感である。
少しの知恵と親子の協力で、学費などどうにでもなる、
と主張する著者の卓見は一読に値する。
大学受験生を持つ、一般庶民の親御さんには
必読書といえよう。

2009年度ブックレビュー#64

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